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■日暮里駅の未来は明るいのか [ひとりごと]

2011.5.22
日暮里駅の未来は明るいのか(西日暮里2丁目)

DSC04405.jpg

荒川区最大のターミナル駅、日暮里駅。
地図を見れば一目瞭然ですが、
日暮里駅から電車の路線が何方向にも分れています。
このため1日を通して利用客が多く、特にラッシュ時の混雑は半端ないです。

それだけに、この日暮里駅を擁する日暮里の街は、
今後さらに発展するポテンシャルを秘めた街ですし、
荒川区発展のカギとなるのは間違いありません。
そんな日暮里駅のことをちょっと考えてみたいと思います。


ちなみに日暮里駅の1日当たりの利用客はこんな感じです。
JR線:94429人(2009年度)
京成線:92563人(2010年度)
舎人ライナー:33183人(2009年度)
※JR線は乗車数のみ。降車数も同程度と考えれば乗降者数は約19万人。
  JRどうしの乗換客を含めれば利用客はもっと多いでしょう。

ランキングで言うと・・・
JR線・・・・・・・・・2009年度はJR東日本全体で38位。
           2004年度は79000人で49位でしたから、
           5年間で利用客は約2割増、11ランクアップです。
京成線・・・・・・・・2010年度に船橋駅を抜いて京成線全体で3位。
           1位の押上駅、2位の高砂駅は直通路線への人数を含めるので、
           実質日暮里駅が1位と言えそうです。
舎人ライナー・・・・始発駅ということもあり、文句なく1位です。

近年の日暮里駅は、舎人ライナーの開通、成田スカイアクセス開通、
駅の大改良、エキュートのオープン等、明るい話題が多くなっています。
今後も、コンコースやエキュートの再拡大が予定されており、
駅の利用客も増加傾向です。
    
こう見ると重要度がますます増しているように見える日暮里駅ですが、
実は、ターミナル駅として今後も発展するのか縮小するのか、
けっこう微妙な存在になっているんです。
いくつか理由があるのですが、実現したら発展する要因と、
縮小してしまう可能性のある要因を分けて考えてみます。

<実現すれば発展する要因>
①京浜東北線快速停車
  成田空港利用客を中心に要望も多いようで、実現の可能性ではこれが一番高いのでは?
  すでに日暮里は快速が停まらないのが不自然な気もしますしね。
  ただ、現在JRは東北縦貫線(上野~東京)を建設中で、
  宇都宮線・高崎線・常磐線が東京駅に乗り入れ、東海道線との直通が予定されています。
  日暮里の快速停車はこのタイミングが一番ありそうな感じですが、
  もしかしたら京浜東北線の快速自体がなくなってしまうかもしれません。
②宇都宮線・高崎線の停車
  調べてみると、東北縦貫線への常磐線の乗り入れは、上野駅の構造上どうやら限定的になりそうなんです。
  加えて、上野駅は地上と高架でホームが分かれていますから、
  宇都宮線・高崎線・常磐線それぞれの上野行き列車と縦貫線直通列車が入り乱れると、
  場合によっては乗換えが大変なケースが出てきます。
  それならば、分岐駅である日暮里駅で乗換えできるようにすれば相当便利になります。
  今は宇都宮線・高崎線が4線あってすべて通過していますが、現在の利用頻度から言うと、
  2線を潰しても問題ないようなので、空いたスペースでホームを作れそうです。
  東京まで2駅、品川まで4駅、横浜や大宮への速達性も増すとなれば、
  日暮里への求心力も大きく増加します。成田空港へのアクセスも飛躍的に向上するでしょう。
  ただ、JRとしては成田エクスプレスのライバルであるスカイライナーをアシストすることになるので、
  難しいかもしれません。しかしJRにとってもメリットがあります(詳細は後述)。
③地下鉄線の乗り入れ
  日暮里は山手線が通っている強みはあるけど、都心へは山手線しかないという弱みもあります。
  成田空港に行くために日暮里に行きたいけど東京西側からは不便という声も聞きます。
  なので新しいアクセスルートがあれば・・・と思うのですが、これは完全に空想ですね。
  新線を作るのは費用がかかるので、例えば東京メトロ南北線を飯田橋か後楽園あたりから
  分岐させて、日暮里へ(あわよくば町屋まで)通じさせれば本当に便利になるのでは?
  南北線は車両編成も短いし本数も少なくもったいないので有効活用できれば一石二鳥だと思うのですが。


<縮小してしまう可能性がある要因>
①日暮里を通過する常磐線快速の設定
  これ、下手したら本当にありそうで怖いです。
  東北縦貫線が開通して常磐線が中途半端に東京や品川へ乗り入れると、
  常磐線の日暮里駅ホームは大変なことになります。
  上野止まりの列車から降りた直通列車待ちの客、京成や舎人ライナーから縦貫線への乗換客、
  そして従来通り常磐線から降りて山手線へ向かう客で大混雑&大混乱になるのは間違いありません。
  それならいっそのこと縦貫線直通の常磐線は日暮里を通過してしまえ・・・ってことになるかも?
  せっかく縦貫線が開通しても日暮里にはメリットが無いどころかかえってマイナスになってしまいます。
②京成上野線の支線化  
  これは将来的になってしまう可能性高いです。
  現在の京成線は上野が始発で上野~成田空港が本線です。
  しかし、成田空港と羽田空港を短時間で結ぶ鉄道を実現させるために、
  都営浅草線の押上~東京~泉岳寺という別線ルートが建設されそうなんですよね。
  これができると、京成線は押上駅が名実ともにターミナルとなり、スカイライナーも押上・東京経由で、
  羽田空港に向かうことになります。これで日暮里を使う京成線の利用客は大きく減少しそうです。
  この新規路線、実は日暮里-泉岳寺というルートも建設の候補に入ってましたが選ばれませんでした。
③常磐新宿ラインの実現
  これは多分無いとは思いますが・・・
  実は季節限定の臨時列車で常磐線から新宿方面への直通列車が運転されることがあります。
  三河島-田端の貨物線を経由して湘南新宿ラインへ乗り入れするものですが、
  これが通勤列車で設定されてしまうと、常磐線方面から池袋・新宿へ向かう客は日暮里を通らなくなります。
  JRとしても、つくばエクスプレスに対抗できるので検討している可能性はゼロではないのでは?
  ただ、現状では田端の先まで進んでから前後の進行方向を転換しないと湘南新宿ラインには入れませんし、
  池袋から先は埼京線もあって本数がいっぱいなので ほとんど不可能ですが・・・
  しかし、前述の常磐線日暮里通過と合わせて実施されてしまうと、
  日暮里駅の地位は大きく低下してしまいます。
 
どうでしょうか?
日暮里駅の未来は明るいのか暗いのか紙一重って感じしません?

ちなみに、宇都宮線・高崎線の日暮里停車へのJRにとってのメリットですが・・・・
常磐線の縦貫線への完全乗り入れが難しい一方で、常磐線沿線自治体からは、
常磐線の大部分を縦貫線に直通してほしいと強い要望が出されています。
JRとしても一度直通するという発表をしてしまった以上、難しい問題になっているのかもしれません。
ただ、常磐線の縦貫線直通が限定的になったとしても、
日暮里駅で常磐線と縦貫線の乗換えが便利になれば大きな問題にはならないと思います。
対面乗換えができればもっといいですが・・・
また、前述した都営浅草線の別線ができれば、成田エクスプレスや東京モノレールが大打撃になります。
しかし、日暮里に縦貫線を停めれば、都営浅草線の別線は「不要」ということにもなりそうです。
莫大な建設費用もかけずに済むので、東京都としてもプラスになるのではないでしょうか。

う~ん、個人的な見解をつらつら書いてしまってスミマセン。

日暮里駅は乗換駅としての性格が強い駅で、オフィスや商業はそれほど発達していません。
ただ、街づくりをうまくやれば駅の外に人がたくさん出てくれるようになる可能性は十分にあります。
日暮里が発展すれば、荒川区のイメージも上がり、無理に再開発しなくても開発される街になります。
そして日暮里駅の鉄道アクセスが今以上に便利になれば
常磐、京成、舎人ライナー沿線も便利になりますから、区内の定住者も自然と増えてくれるでしょう。
でも、一歩間違えば、駅の外に人を出すどころか、
乗換駅としての地位も下落してしまう可能性もある駅なんです。
荒川区としても地元の要望をJRをはじめとした関係各所に働きかけてみてはどうかと思うのですが、
どう思います?





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